子牛が下痢になったりした場合、牛用の経口補水液を給与する方も多いですね。
子牛が水様下痢をしている場合は、水とともに塩分(ナトリウムなど)も失われていきますから、経口補液で水分やナトリウムを補給してあげます。
牛用の経口補水液にも色々ありますが、私が良く聞かれるのが「カーフライトS」「クイックショットタブ」「エフィドラル」「グロースチャージ牛用」の違い、どれがオススメなのか、ということです。
この記事では、私の備忘録も兼ねて、牛用の経口補水液について比較して紹介します。
オトク情報
カーフライトS
カーフライトSは、ゼノアック(日本全薬)の動物用医薬品経口補液剤です。
電解質(塩化ナトリウム、塩化カリウム)とブドウ糖、酢酸ナトリウム、グリシン(アミノ酢酸)が配合されています。
子牛1頭に対して、1回量1服用量(約48g)を2Lの微温湯に溶かして使う、とのことです。
小袋に入っていますね。
カーフライトSは動物用医薬品なので、A飼料のみ販売している谷口商会では扱っていません。農家さんに聞くと、価格は1回130円(2L)くらいという方が多いですね。
エフィドラル
エフィドラルは、ゾエティスの経口補液剤(発泡錠)です。知名度はありますが、在庫限りで販売終了となることが決まっています。(残念)
クイックショットタブ
クイックショットタブは、合同会社日本IMIの栄養補給サプリメントです。クイックショットタブはA飼料で、水に溶かして使います。(1Lの水に1錠(20g)を入れる)
エフィドラルが販売終了となるため、代わりにクイックショットタブを使うという方もいますね。(エフィドラルのジェネリック、のようなイメージです。)
賦形剤に乳糖水和物多めに使用しているため、嗜好性については今のところ全く問題ないと言われています。
1箱に1kg(20g×10錠×5袋):6,600円(税込み)、つまり50錠(50L分・50回分)で6,600円なので、1回1Lあたり約132円です。
参考記事:牛用タブレット経口補水”クイックショットタブ”を紹介|エフィドラルの代替品にもオススメ
クイックショットタブは、ECサイト「カウタロー」でも販売しています。
1箱(10錠×5袋):5,940円(税込み)
グロースチャージ牛用
グロースチャージ牛用も、合同会社日本IMIの粉末タイプA飼料の栄養補給サプリメントです。
脱水補正と代謝促進をサポートしてくれ、価格が安く続けやすいことが特徴です。生後すぐの子牛から成牛まで、長く使えます。
グロースチャージ牛用は粉末タイプなので、2Lの水に対して40~80g混合して使います。
1袋3㎏:15,180円(税込み)なので、2Lあたりに換算すると20.2円~40.4円/2Lです。
オトク情報
牛用の経口補水液を比べてみる
どの牛用の経口補水液を使うかについては、次の観点から比べてみる方が多いです。
- 動物用医薬品なのかA飼料なのか
- 小分けなのか計量なのか
- 価格
「カーフライトS」「クイックショットタブ」「グロースチャージ牛用」について、それぞれ比べてみましょう。(「エフィドラル」は販売終了なので割愛します)
動物用医薬品なのかA飼料なのか
経口補液が動物用医薬品なのかA飼料なのかは、1つ目のポイントです。
動物用医薬品 | A飼料 |
カーフライトS | クイックショットタブ グロースチャージ牛用 |
どちらを使うかについては、獣医師さんとも相談して良いかもしれません。
人間で例えると、医薬品を使うか、OS-1を使うか、ポカリスエットを使うか、ということですね。
小分けなのか計量なのか
小分けになっているのか、計量が必要なのかは、使い勝手に影響します。
小分け | 計量 |
カーフライトS クイックショットタブ | グロースチャージ牛用 |
カーフライトSは、1回1袋です。クイックショットタブはタブレットなので、1回1錠入れるだけで簡単ですね。
グロースチャージ牛用は粉タイプなので、2Lの水に対して40~80gを計量しなくてはなりません。計量が面倒くさい、という方もいるので、この点も経口補液を選ぶポイントになります。
(ただし価格面でみると、グロースチャージ牛用が一番安いです)
価格
さて、牛用の経口補水液を選ぶ際は、価格についても気にしたいところです。
カーフライトSは、谷口商会では扱っていません。農家さんに聞くと、先述したとおり1回130円くらいという方が多いですね。
クイックショットタブ(タブレットタイプ)は、谷口商会での販売価格は約132円/1回(1L)です。
2Lも飲みきれないケースで、余った分を捨ててしまうことを考えると、カーフライトS(約130円/2L)とクイックショットタブ(約132円/1L)の比較が難しいところです。
結論:使い勝手と価格から選ぶ人が多い
結論として、牛用の経口補水液でどれが一番オススメ!ということはありません。肌感とすると、使い勝手と価格から選ぶ人が多いですね。
計量の手間はありますが、グロースチャージ(粉末タイプ)が最も安い経口補水液ではあります(谷口商会で販売している経口補水液で最安)
軽量不要で使い勝手が良い経口補水剤は、クイックショットタブです。実際の現場では、クイックショットタブが最も便利かもしれません。クイックショットタブは1錠1Lなので、子牛にも給与しやすいです。(2Lも飲ませられないケースにもオススメ)
嗜好性などが気になる方は、サンプル提供についても対応しますので、お気軽にお問い合わせください。
クイックショットタブは、ECサイト「カウタロー」でも販売しています。